脳の神経細胞が異常興奮する事によって発作を引き起こす病気です。
発作を起こす病気には、大きく分けると脳に異常がある場合とそれ以外のもの(代謝性、心臓性、中毒など)があります。
発作を起こしたからといってすぐに脳の異常というわけではありませんので、脳以外に病気がないかどうか除外したうえで診断していくことが重要です。
症状が発作のみで他の神経症状が見られない、あるいは進行しない場合、そして発作の初発が若い場合はてんかんの可能性が高いと思われます。
しかし、発作を起こす脳の病気には他にも、先天性、感染性、炎症性、変性性、血管障害性、外傷性、腫瘍性などによるものがありますのでMRIによって診断するとより確実なものとなります。
治療
発作を起こすと、脳の細胞はダメージを受けます。
そのダメージによって神経細胞が傷つき更なる発作の原因となるかもしれません。
また、30分以上続く発作は脳の酸素と栄養を消耗してしまい広範な脳細胞の死を招く可能性があります。
ですから、てんかんの治療は発作を起こさない治療、すなわち抗てんかん薬を投与することです。
抗てんかん薬と聞くと副作用や悪いイメージを持つ方もおられますが、適切に投与することによって副作用はほとんど感じられないでしょう。
そして抗てんかん薬によって発作がうまくコントロールできれば、その動物は寿命を全うすることができます。
また、抗てんかん薬を投与するタイミングは、発作と発作の期間や、発作と発作後の状態、併発疾患によって違いますので獣医師に相談してみましょう。